不妊治療にかかる費用の平均は?助成金を利用して損しないこと

不妊治療 費用

「もしかしたら不妊症かも…」って思っても不妊治療の費用が高いという、経済的な理由で諦めている方も少なくありません。たしかに不妊治療の中でも体外受精、顕微授精になると100万円以上と費用がものすごく高くなってしまいます。だからと言って諦めるのではなく、まずは基本検査をして不妊症なのか確認しましょう。

不妊治療はタイミング法など治療法によって費用が安く済む場合もあります。こちらでは治療別の費用の平均と経済的な負担を軽減するために利用したい助成金について説明していきます。

不妊治療にかかる費用と期間の平均

不妊治療にはどんなものがあるのかや、それぞれの治療にかかる費用と期間の平均をまとめていきます。

基本検査

基本検査は、本格的な不妊治療を始める前の検査です。月経周期に合わせていくつかの検査を行い不妊の原因がないかを調べていきます。

一般的に婦人科で行われる検査は

  • 低温期・・・子宮卵管造影検査・ホルモン検査・超音波検査
  • 排卵期・・・フーナーテスト・ホルモン検査・超音波検査
  • 高温期・・・ホルモン検査・超音波検査

などで、すべての検査を終了するまでに2か月程度かかります。

基礎体温表を参考とした問診と、内診、クラミジア抗体検査、精液検査はどの時期でも受けられます。

基本検査にかかる費用は、希望して行う特殊検査を除いた場合、平均して2万円程度になります。

タイミング法

タイミング法は不妊治療の中でも一番最初に行うもので、自然妊娠を目指すことができます。排卵日を特定して、その前後の一番妊娠しる確率が高いときにセックスをするという方法です。

不妊治療の一環として婦人科でアドバイスを受けてタイミングをとる人も多いですが、タイミング法は自分だけの力でも行うことができます。

そこで重要なのが基礎体温表。基礎体温表をしっかりつけておけば、自分で排卵日を予測して、その前後に合わせてセックスをすることが可能なのです。その他にも、市販の子宮頚管粘液をチェックする方法や、市販の検査薬を利用する方法などもあります。いくつかの方法を組み合わせることで、より確実に排卵日を特定できるといえます。

治療期間の平均は11か月治療費の平均は9万4000円です。一年程度タイミング法を試してみて、授からなかったら、次のステップである人工授精に切り替える人が多いようです。

人工授精(AIH・AID)

人工授精は、事前に採取した精子を人工的に子宮内に入れる方法です。セックスなしの自然妊娠というイメージです。精子は子宮に入れる前に、洗浄・濃縮されるので、妊娠しやすい状態で注入されることになります。

配偶者間の人工授精をAIHと呼び、配偶や以外の精子を注入する場合の人工授精をAIDと呼びます。AIDは最終手段なので、通常は、タイミング法からのステップアップとしてAIHが行われます。

治療期間の平均は1年4か月。もちろん1回で授かる人もいれば、3年近く挑戦しても授かれないという人もいます。多くの人が8回(1回の治療に2か月かかります)を目安に挑戦し、次の方法へとステップアップしているようです。

かかる費用の平均は25万3000円。一回人工授精するのに、約3万円かかります。

また、人工授精では妊娠が難しい場合や、年齢によっては、ショートカットして、体外受精に進み不妊治療にかかる期間と費用を減らすこともあります。

体外受精(IVF)

体外受精は、女性の卵巣から成熟した卵子をとりだして、男性から採取した精子と一緒に培養液の中に入れて受精させる方法です。

受精後も培養液の中で受精卵の状態をチェックしながら培養を続けます。胚盤胞まで培養できたら、受精卵を注入器で吸い取って女性の子宮内に戻します。うまく着床できれば妊娠成功ということになります。成功率は30~35%です。

体外受精を続ける機関の平均は1年11か月です。2年近く頑張る人が多いようですね。かかる費用はタイミング法や人工授精からぐっと跳ね上がり、平均122万円。一回の体外受精で約50万円必要なので、治療を続けていくためには、コストがかなり必要になってくるといえます。

顕微授精(ICSI)

顕微治療は、不妊治療の最終段階ともいえます。体外受精のように、子宮の外で卵子と精子を受精させる方法ですが、体外受精で受精卵が得られない場合、より確実に受精できるように、質の良い精子を一つだけ選んで卵子の中に注入します。

受精することができたら、体外受精と同じように、胚移植を行います。

顕微授精を行う期間の平均は4年。どのステップよりも長くなっています。かかる費用は平均227万6000円。一回の顕微授精に約51万かかります。

不妊治療も、顕微授精まで行くとかかる期間や費用がとても大きくなってくることがわかります。夫婦だけの経済力では治療を続けることが難しく、親の援助を受けて治療を受ける人も少なくないようですね。

 

不妊治療に関するよくある質問

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不妊治療に関する気になる質問に答えていきたいと思います。ぜひ参考にしてくださいね。

病院によって費用が違うのはなぜ?

不妊治療の費用は病院によって大きく差が出ることもあります。施設や使用している医療機器のレベルや、スタッフの人数などは病院によって違いますよね。クオリティの高さを求めるほど、コストが高くなるというのは仕方のないことでしょう。

また、保険適用範囲も病院によって異なります。同じ検査でも、保険を適用してくれるかどうかは病院によって違うので、治療を受ける前に確認しておく必要があります。

コストがかかる病院の方が良いというイメージもあるかも入れませんが、そういうわけではありません。どの病院が信頼できるのかを自分でチェックして、納得のいく病院選びをしましょう。

保険は効くの?

不妊治療には、保険が効く治療と効かない治療があります。

タイミング法の超音波検査では、排卵誘発剤を使って治療を受けた場合は月3回までは保険が適用するというルールがあります。体外受精や人工授精などの高度な治療は保険適応外なので、コストの面でも負担が大きくなります。

確定申告をすればお金が戻る?

一年間に使った医療費が10万円を超えたら、確定申告を行えば、税金分が還付されます。実際にかかった治療費だけでなく、病院までの交通費なども合算してよいので、もれなく申告できるように、領収書などを保管しておきましょう。

ただし、1月から12月までの一年間の合計金額なので、治療が年をまたいで行われたときは、10万円に満たない場合も多いので還付が受けられないので気を付けましょう。

不妊治療をやめる・休むタイミングは?

不妊治療は、うまくいかなくても「次こそ」と期待をして、やめるべきタイミングがわからず、長引いてしまうことが多いです。でも、治療を受ければ100%妊娠することができるというわけではありません。運任せな要素もあるのです。

不妊治療をやめたり、一度休んでみるタイミングとしては2年が目安です。2年続ければ一通りの治療はすべて受けて、行き詰まりを感じ始めているはずです。コストのことや、精神的な面を考えても2年頑張ったら一度不妊治療から離れてみることを考えましょう。

特定不妊治療費助成制度を活用する

不妊治療 助成金

体外受精や顕微授精などの不妊治療をしないと授かりにくいと診断された場合、費用を一部助成してくれる「特定不妊治療費用助成制度」を利用することができます。

少子化対策の一環として、厚生労働省が地方自治体とともに始めた制度で多くの方が利用しています。助成額は1回15万円。所得制限は夫婦合算所得額730万円で受けられます。

平成28年から利用の条件が変わってさらに利用しやすくなりました。

 今まで  平成28年4月より
 助成対象年齢  制限なし 43歳未満
 年間の助成回数 初年度は年間3回まで
2年目以降は年間2回まで
制限なし
 通算助成回数 10回まで 6回まで
40歳以上で女性を開始した人は3回まで)
通算の助成期間 5年間 制限なし

都道府県別の助成金情報

こちらのサイトに都道府県別の助成金情報が掲載されているので参考にしてください。

子宝ねっと
http://www.kodakara.jp/jyoseikin.html

不妊治療を考えているなら計画的に

不妊治療は計画的に行うことが大切です。不妊治療にかけられる機関と費用は、家庭によって異なると思います。始める前に必ず治療を頑張る期間と費用を夫婦で話し合っておきましょう。

また、不妊治療を受けるかどうか悩んでいる人でも、一年以上授からないという場合は、まずは基本検査だけでも受けておくようにしましょう。検査の結果によってこれからどうしたいのかを決めることができるはずですよ。