体外受精(IVF)のスケジュールや成功率、費用、助成金、リスク

体外受精 スケジュール

体外受精に踏み切る勇気がなく、タイミング法や人工授精を何回も繰り返していませんか?体外受精は不妊治療の中でも最後の手段という感じで「それでも妊娠しなかったらどうしよう…」と不安を感じますよね。

体外受精はほとんどの不妊原因に有効ですが、心身・経済的にも負担が大きいのも事実。だからこそ体外受精の流れや成功率、リスク、費用について詳しく知っておきましょう。

体外受精にステップアップする基準

体外受精は、タイミング法や人工授精を行っても妊娠しない場合の次なるステップになります。いつステップアップするかは、その人の年齢や体の状態によって変わります。

人工授精から体外受精にステップアップするときの基準になるのは、

  • 人工授精を5~6回行っても妊娠しない(35歳以下の場合)
  • 不妊治療を2年以上続けていても妊娠しない
  • 卵管閉鎖障害
  • 排卵障害
  • 子宮内膜症や腹膜炎の後遺症で骨盤内に癒着がある
  • 卵巣年齢が高い
  • 男性不妊で人工授精では妊娠が難しい

などです。上記に当てはまっていなくても、高齢妊娠を希望する場合は、通常より早い段階で人工授精から体外受精にステップアップすることが多く、人工授精をせずに、体外受精を行うこともあります。

葉酸みどり
不妊の原因が何なのかを、きちんと検査して確かめることで、的確な治療方法を選ぶことができます。

 

体外受精の流れ・スケジュール

体外受精

体外受精は病院によって方法に違いがありますが、ここでは一般的な体外受精の流れやスケジュールを紹介していきます。

排卵コントロール

卵胞を成長させて排卵をコントロールしながら妊娠の確率を高めていきます。ホルモン剤や排卵誘発剤を使って行います。

排卵誘発法にはいくつかの種類があって、自分の卵巣の状態と相性や、体への負担、経済的な負担などを考慮して、決定していきます。

クロミッド法
自然周期法
FSN/hMG+アンタゴニスト法
クロミッド+FSN/hMG+アンタゴニスト法
ロング法
ショート法
かかる費用 安い やや高い 高い
採卵できる卵子数 少ない やや少ない 多い
身体への負担(副作用) 小さい やや大きい 大きい

病院で医師と相談しながら、希望に沿った排卵誘発方法を選びましょう。

採卵・採精~受精

排卵誘発剤の投与後、卵胞を超音波検査でモニターし、成熟した卵子を排卵日の直前に体外に取り出します。直接膣内に器具を入れるので、採卵時は麻酔をするのが一般的です。処置は10分程度で終了し、その日のうちに帰宅できることがほとんどですが、前日夜の飲食禁止や、採卵後の水分制限などがあります。

採卵と同じ日に男性は、病院または自宅で採精を行います。

採卵して培養液の中に入れられた卵子と、採精した中から取り出した元気の良い精子とを一緒にして受精させます。受精方法は、シャーレ上で精子が卵子の中に入って受精するのを待つ方法(体外受精)と、顕微鏡下でガラス管を使って、卵子の中に精子を注入する方法(顕微授精)があります。

胚移植

受精卵の中から良質なものを原則一個を選んで、子宮内に戻します。移植自体は数分で終了し、痛みもほとんどありませんが、移植後は2~3時間病院で安静にします。

妊娠判定

胚移植後は、着床率を高めるために黄体ホルモンの補充を注射や張り薬で行い、移植後約2週間後に採決や採尿をして妊娠の判定をします。

葉酸みどり
それぞれのプロセスで様々な方法がありますから、自分に一番良いものを医師と相談して決めていきましょう。病院によっても基本としている方法が違うので、納得のいかない場合は病院を変えてみるのも良いかもしれません。

 

体外受精の成功率は?

体外受精 成功率

体外受精の成功率は、年齢に反比例します。

  • 20代・・・約60%
  • 30~34歳・・・約45%
  • 35歳~39歳・・・40%以下
  • 40歳以上・・・20%以下

年齢が上がれば上がるほど卵子の質は下がります。高齢妊娠を希望する場合は、採卵や受精はできても、うまく細胞分裂が起こらなかったり、流産の確率が上がります。

リスクはあるの?

体外受精にはリスクもあります。

  • 多胎妊娠(流産・早産・低体重出生のリスクが上がる)
  • 子宮外妊娠
  • 薬や麻酔の副作用
  • 採卵時の出血・感染
  • 卵巣過剰刺激症候群

起こりうるリスクについてもきちんと理解して、医師と相談しながら最善の注意と適切な対処をしながら、進めていくことが大切です。

費用の平均や助成金、保険は適用される?

体外受精 費用

体外受精は一回約50万円の費用がかかります。治療を続ける期間と費用の平均は約2年で122万円。かなり高額です。

体外受精は保険適用外なので経済的負担は大きいですが、助成金を利用することができる場合もあります。

特定不妊治療費用助成制度」は、厚生労働省が始めた制度で、体外受精や顕微授精以外の治療法では妊娠の見込みがなかったり、可能性が極めて低い場合に、体外受精や顕微授精にかかる費用を一部助成してくれるというものです。

夫婦合算合計所得額730の所得制限で、一回15万円の助成金を受けられます。上手に利用しましょう。

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体外受精を理解し、後悔しない選択を

体外受精を受ける時には、まずどのような治療法なのか、成功率やリスク、コスト面などをしっかりと理解する必要があります。タイミング法や人工授精に比べると妊娠率は高くなりますが、その分治療を行ううえでの経済的負担、精神的負担は増えるでしょう。

どのタイミングでステップアップするのか、どれくらいの期間治療を続けるのかを夫婦でしっかりと話し合い、後悔しない選択をしてくださいね。

葉酸みどり
体外受精については病院による治療方法の違いも大きくなります。自分の希望する治療のイメージができたら、それに一番近い治療を行ってくれる病院を見つけることも大切です。